サクラマスとはどんな魚?生態や旬の季節などを解説

サクラマスとはどんな魚?生態や旬の季節などを解説

春の魚の代表として有名なサクラマス。サクラマスは釣り好きの間でも人気となっており、スーパーや通販では高値がつきます。

この記事ではサクラマスの基本情報や生態、旬の時期などについて徹底解説。

サクラマスという魚について知りたいという方は必見の内容です。

サクラマスとはどんな魚?

ここではサクラマスの基本情報に加え、疑問に感じる方が多いサクラマスとヤマメの違いについて解説します。まずはサクラマスという魚についての理解を深めましょう。

サクラマスとは?基本情報を紹介

サクラマスとはサケ科サケ属の一種です。寒い海に生息しており、大西洋北部を中心に分布。日本ではオホーツク海沿岸での漁獲量が最も多く、国産のサクラマスの7割を占めています。

また、サクラマスは鮭と同様に降海型の魚です。川で孵化したサクラマスは成長すると海に出て、産卵のために再び川に戻ってきます。

鮭とサクラマスの大きな違いは漁獲される時期と身に含まれる脂の量の2点です。

鮭は秋の季節に水揚げされることが多いのに対して、サクラマスの水揚げの時期は春。一説では桜が咲く頃に水揚げされるからサクラマスという名前がついたとも言われており、サクラマスは春を代表する魚の1つとされています。

サクラマスと鮭の違いの2つ目は身に含まれる脂の量。サクラマスは身に含まれる脂の量が多く、鮭と比較しても旨味が詰まっている点が魅力となっています。身も柔らかく、サクラマスのステーキやカマ焼きは絶品です。

たっぷり乗った脂と旨味からファンの多いサクラマスですが、鮭と比較すると漁獲量がかなり少なくなっています。そのため、サクラマスの価格は他の魚と比較して高く、通販では1kgあたり、3,000円近くするショップがほとんど。3kgを超えるものになれば1万円近い値段がつくこともあります。

サクラマスは値段が高い分、味は絶品のため気になる方は是非通販サイトを確認してみて下さい。

 

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サクラマスとヤマメの違いは?

サクラマスについて調べていくと、サクラマスとヤマメは同じ魚という情報を目にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか?確かにサクラマスとヤマメはサケ科に属する全く同じ魚ですが、厳密には違いがあります。

サクラマスとヤマメの違いの1つ目は成長過程です。サクラマスが孵化して成長すると海に出るのに対して、ヤマメは川に残ります。同じ魚でも海に出る魚と川に残る魚に分かれる理由としては、エサの量が関係しているとされ、稚魚の際に多くエサを食べることができたものがヤマメ。あまりエサを食べることができなかったものが海に出てサクラマスとなります。

サクラマスとヤマメの違いの2つ目は見た目の差です。サクラマスの見た目は全身が銀白色です。鮭と似通った見た目ですが、産卵期になるとピンク色の模様が身体に表れます。これに対してヤマメは全身に模様が見られる点が特徴。サクラマスが銀白色に対して、黄色の色素が強くなっている点も違いの1つです。

上記の様にサクラマスとヤマメには成長過程や見た目に違いがあるという点は理解しておきましょう。

 

サクラマスの生態と一生を紹介

ここではサクラマスの生態と一生について紹介します。

サクラマスの寿命は3年ほどと言われており、川で生活する時期と海で生活する時期があります。

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

サクラマスの生態:川での生活

秋に川で生み落とされたヤマメは冬に孵化。その後1年ほどかけて稚魚から成長していきます。

ヤマメにとってはこの川で過ごす1年間が一生の中で最も重要な時間の1つ。

その理由としては、上述の通り、川で過ごす1年間でエサを多く食べることができれば、ヤマメとして残りの一生を川で過ごすことになり、反対にあまりエサを食べることができなければサクラマスとなり、海へと旅立たなければならないからです。川での生活に順応できる個体とできない個体によってその後の生息場所が異なるという点は自然の厳しさの1つと言えるかもしれません。

また、サクラマスとなるヤマメは一般的には寒い北の地域にいくほど多くなり、オスよりもメスの割合が多いということも判明しています。寒い北の海はエサとなる小魚が豊富であり、メスは産卵のために栄養を蓄えなければならないこともヤマメが海に出る理由と関係している可能性がありそうですよね。

サクラマスの生態:海での生活

川で多くのエサを食べることができなかったヤマメは海に旅立ちますが、その際に海水へ順応するために体を変化させます。この過程で身体の模様はなくなり、表面は銀白色に変化。体内の器官も変わっていきます。

海水適応が完了し、サクラマスとなったヤマメは海での生活をスタート。海は川と比較するとエサが豊富なため、サクラマスはどんどん大きくなっていきます。個体によっては70cm近くの大きさに成長することもあるそうです。約1年間かけて海で栄養を蓄え、成長したサクラマスはその後再び産卵のために川に戻ります。川へ戻り始める季節は3月~4月にかけての春の季節。産卵は秋になりますので、その間は川で身をひそめることになります。

産卵の時期になるとサクラマスのメスは卵を産むためのくぼみを作成。ヤマメが産卵に加わることで子孫を残し、産卵の後にサクラマスは死に、一生に幕を閉じるのです。

サクラマスの養殖や旬の時期・産地を紹介

ここまではサクラマスという魚の生態を中心に解説しました。

ここではサクラマスの養殖についてや、旬の時期、産地などについて詳しく解説していきます。

サクラマスを存分に味わうために情報を理解していきましょう。

サクラマスの現状と養殖について

脂の乗った柔らかい身から人気のサクラマスですが、生息数は年々減少しています。ヤマメが誕生する河川にはダムなどが増加。その影響でサクラマスの遡上や降海が妨げられ、それに加えて生活排水や工業排水による水質汚染により、産卵場所もなくなっているのが現状です。

この状況を受けて、北海道では現在河川にいるサクラマスの釣りは全面的に禁止。釣りができる場所を限定するなどして個体数の確保に努めています。

天然のサクラマスの保護と同時に行っているのが、サクラマスの養殖。北海道はもちろん、東北地方や兵庫県の淡路島など広い地域でサクラマスの養殖に力が入れられおり、岩手県では岩手大学と釜石市、水産会社が共同でサクラマスの養殖試験に取り組む程の力の入れ様です。

天然のサクラマスが減少するのに対して、今後養殖のサクラマスが増加し、皆様の目に止まる機会も増えていきそうですね。

サクラマスの旬の時期と産地を紹介

サクラマスの旬の時期は3~5月の春の時期です。海で栄養を蓄えたサクラマスが川に戻るタイミングで漁業が行われます。この時期のサクラマスはサイズが大きく、脂が乗っている点が最大の魅力。様々な料理に活用することができるため、春の季節にスーパーや通販サイトでサクラマスを見つけた際には是非一度購入してみて下さい。

保護目的から河川での釣りは禁止されていますが、サクラマスの海釣りは個人の間でも大人気。春の時期はサクラマス目当ての釣り人が多く見られ、北海道では岸から狙うショアゲームが盛んに行われています。釣り好きの人にとっては春のサクラマス釣りはビッグイベントの1つと言えるでしょう。

春が旬のサクラマスですが、日本国内における最大の産地は北海道です。国内サクラマス漁獲量の70%以上を北海道が占めており、青森県や岩手県、秋田県、宮城県が後に続きます。サクラマスの漁獲量が多い地域は東日本の寒い地域に固まっており、比較的暖かい西日本の海ではサクラマスを目にする機会は滅多にありません。このことからもサクラマスは寒い海を好んで生息していることが分かりますよね。

サクラマスとはどんな魚か理解し、存分に楽しもう!

この記事ではサクラマスとはどのような魚かについて解説してきました。

サクラマスはサケ属の魚であり、川と海の両方で生活する降海型の魚。稚魚の際にエサをあまり食べられなかった個体が海に出るサクラマスとなり、多くエサを食べた個体は川に残り、ヤマメとして一生を過ごします。

天然のサクラマスは減少傾向にあり、養殖が増加。サクラマスの漁獲量は北海道が最も多く、春が旬の魚であるという点も理解しておきましょう。

この記事がサクラマスという魚について知りたいという方の参考になれば幸いです。

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